AIに記事を直してもらうようになった当初、私は直された本文を読んで、おかしなところがなければそれで終わりだと思っていました。ところが実際には、本文のほかにも、タイトルや更新日、記事同士のリンク、検索エンジン向けの設定まで一緒に変わっていることがあります。
それに、文章が自然に読めるからといって、書いてある事実が正しいとは限りません。逆に、機械的なチェックが全部通っていても、「このページは残しておきたい」という私の判断までは確認してくれません。
そこで今は、公開前に見る順番を決めてしまっています。全部を細かく読むためというより、忙しい日でも確認を飛ばさないようにするためです。
最初にファイル一覧を見る
本文を読み始める前に、まずどのファイルが変更されたのかを見ます。依頼した記事は一つなのに、サイト共通のデザインや設定、別の記事まで変わっていたら、先に理由を確認します。たしかに関連はしているのでしょうが、今回それを触ってほしかったわけではないからです。
- 依頼した対象と、実際に変わったファイルは一致しているか
- 本文以外の差分に理由があるか
- 新しいファイルや削除されたファイルがないか
- 頼んでいない追加の変更を、元に戻す必要がないか
範囲外の変更を見つけたら、本文の出来を見る前にいったん止めています。全部読み終えてから戻すより、その方が早いからです。
文章と事実は分けて読む
| 見るもの | 確認すること |
|---|---|
| タイトル・説明文・H1 | 同じ答えを約束しているか。別の疑問に答えるページに変わっていないか |
| 導入 | 読者の困りごとへ早く答えているか。定型的な前置きが長くないか |
| 本文 | 本人の体験、失敗、判断理由が残っているか |
| 料金・プラン・製品仕様 | 公開日の公式情報で確認したか |
| 会計・税務・法律 | 断定しすぎていないか。必要な確認先を示しているか |
AIっぽい文章というのは、誤字が多い文章のことではありません。「重要です」「確認しましょう」ばかりが続いて、迷った場面がどこにもなく、何もかもがきれいに片づいている文章です。読み直すときは、実際に困った順番で書かれているか、採用しなかった案の話が残っているかを見ています。
公開してはいけない情報を見る
- APIキー、OAuthトークン、Cookie、パスワード、認証ヘッダー
- 顧客名、メールアドレス、銀行・カード情報
- 売上、報酬、広告・ASP管理画面の情報
- Search Consoleの生データ、非公開URL、ローカルログ全文
- 非公開メモの印や、公開用に直していない内部表現
スクリーンショットとログは特に見落としがちです。本文の内容ばかりに目が行って、画面の端に映り込んだアカウント名やURLには気づきにくいからです。私は、隠しきれる自信がない画像はそもそも使わないことにしています。
詳しい分け方はAIエージェントに機密情報を渡さない運用にまとめています。
URLと検索流入の変更を見る
ここは、文章のチェックとは別枠にしています。ページの中身がどれだけよくなっていても、古いURLが転送されて読めなくなっていたら、公開する意味そのものが変わってしまうからです。
- リダイレクトが追加・削除・変更されていないか
- canonicalが別のURLに変わっていないか
- noindex、nofollow、robots meta、X-Robots-Tagが変わっていないか
- robots.txtが変わっていないか
- URL、スラッグ、ページ削除、ページ統合がないか
- 既存URLがサイトマップから外されていないか
これらを強い変更として扱うようになった経緯は、サイト運営で事前承認が必要な作業に書きました。
更新日、構造化データ、リンクを見る
| 確認対象 | 見るポイント |
|---|---|
| 画面上の公開日・更新日 | 実際の内容変更日と合っているか |
| JSON-LD(検索エンジン向けの記事情報) | データとして壊れていないか。タイトル、URL、更新日が本文と合っているか |
| OGP・SNS用情報 | タイトル、説明文、URLが古いままではないか |
| 内部リンク | リンク先が存在し、アンカーテキストと内容が合うか |
| 外部リンク | 公式ページか。古いURLや不要な追跡情報がないか |
| サイトマップ | 承認済みの追加・更新だけか。lastmodが内容変更と合うか |
機械的に確認できるところはAIに任せています。ただ、リンク切れでないことは機械で分かっても、そのリンクを本当に読者に勧めたいかまでは分からないので、最後は本文の流れの中で読み直しています。
表示とGit差分を見る
表や長い箇条書きは、パソコンでは普通に読めても、スマートフォンだと圧迫感が出ることがあります。新しい装飾を足すより、これまでサイトで使ってきたデザインの部品に収まっているかどうかを見ています。
- 見出しや表がスマートフォンで読みにくくないか
- 既存のデザインクラスを使っているか
- 画像の代替テキストが内容に合うか
- 変更内容の一覧(git diff)が、意図した変更だけになっているか
- 空白エラー、JSON-LD、リンク、文言チェックが通っているか
- コミット、push、公開が勝手に行われていないか
コピー用の短いチェックリスト
- □ 依頼対象と変更ファイルは一致している
- □ 秘密情報や非公開メモは混ざっていない
- □ 料金・制度・製品仕様は公式情報で確認した
- □ 本人の体験と判断理由が残っている
- □ 内部リンク・外部リンクは正しく開く
- □ リダイレクト、canonical、noindex、robots、URLを無断で変えていない
- □ 更新日、OGP、JSON-LD、承認済みのサイトマップ更新が整合している
- □ スマートフォンで読みにくい表や長文になっていない
- □ Git差分と検証結果を確認した
- □ コミット、push、公開は自分が承認した
チェック項目はいくらでも増やせますが、長すぎると結局見なくなります。なので、実際に見落としたり見落としかけたりしたものだけを残して、細かい手順は別のメモに分けています。
