AIツールを私用と事業で使うときの按分率|経費にできる範囲と記録例

簿記学習科目

こんにちは、日々会社と個人事業主での事業を行ったり来たりしている新米社長です。

ChatGPT、Claude、Canva、PerplexityのようなAIツールは、仕事にも私用にも使いやすいからこそ、全額経費にしてよいか迷いやすい支出です。この記事では、経費にできる範囲、按分率の決め方、証憑・摘要メモの残し方を整理します。

結論

AIツールを事業と私用で併用している場合、経費にできるのは原則として事業で使った部分です。国税庁の説明でも、生活費などの家事上の経費は必要経費にならず、業務と家事が混ざる費用は、取引記録などで業務上必要な部分を明らかに区分できる場合に、その部分を必要経費にできるとされています。

使い方経費にする範囲見るポイント
法人・事業専用アカウントで業務だけに使う全額を経費にしやすい業務内容、契約名義、支払方法がそろっているか
個人アカウントで仕事と私用に使う事業利用分だけ按分利用ログ、案件メモ、作成物で割合を説明できるか
ほぼ私用で、たまに仕事で使う仕事利用分だけ慎重に計上全額計上せず、必要な部分だけ拾う
家族や友人も使う家族・私用分は除くアカウント共有の実態を説明できるか

「AIだから全額だめ」でも「仕事にも使うから全額OK」でもなく、事業との関係をどこまで説明できるかで決めます。

按分率の決め方

按分率は、感覚だけで決めるより、実態に近い基準を一つ決めて継続するほうが説明しやすいです。AIツールは利用時間が取りにくいこともあるため、作業日数、プロジェクト数、成果物、ワークスペースの分離などを組み合わせます。

基準向いているケース記録例
利用日数平日は仕事、休日は私用のように分けやすい業務利用20日、私用10日なら事業利用約67%
作業時間タイムトラッキングをしている月30時間中、業務24時間なら80%
成果物・案件数記事、広告、提案書、コードなど成果物が残る業務成果物8件、私用2件なら80%
アカウント・ワークスペース分離チームプランや事業専用ログインがある事業用アカウントは全額、個人用は除外

按分率は毎月細かく揺らすより、「3か月見ておおむね70%」「事業専用化できるまでは50%」のように、根拠を残して継続したほうが実務では扱いやすいです。状況が変わったら、変更月と理由をメモして見直します。

利用シーン別の考え方

同じChatGPTでも、使い方で経費性は変わります。次のように、仕事の場面を具体的に言えるかが大事です。

ツール・場面経費にしやすい使い方私用に寄りやすい使い方摘要メモ例
ChatGPT・Claude提案文、記事構成、仕様整理、顧客返信、社内ルール作成雑談、旅行相談、個人の学習だけ「顧客提案・記事構成作成 事業利用70%」
Canva AI・画像生成広告バナー、SNS投稿、LP素材、提案資料趣味画像、家族写真加工、私的イベント素材「広告素材作成 事業利用80%」
Cursor・Copilot自社サービス開発、受託開発、コードレビュー、テスト作成趣味アプリ、学習用だけのコード作成「自社Webサービス開発用」
Perplexity・リサーチAI市場調査、競合調査、顧客課題調査ニュース閲覧や個人的調べもの中心「顧客A向け市場調査」

仕訳例

月額11,000円のAIツールを事業利用70%、私用30%で使った場合、経費にするのは7,700円です。法人カード払いなら、カード利用時に未払金で処理し、引落時に未払金を消し込みます。

タイミング借方金額貸方金額
カード利用時通信費7,700未払金7,700
口座引落時未払金7,700普通預金7,700

個人事業主で個人カード払いの場合は、事業利用分を通信費などで処理し、貸方に事業主借を使うことがあります。法人で社長個人カード立替なら、役員借入金を使うケースがあります。支払方法と費用科目は分けて考えましょう。

証憑とメモの残し方

按分が必要なAIツールは、領収書だけでは足りません。なぜその割合にしたかを、あとから見て分かる形にしておくのが肝です。

  • 領収書、請求書、カード明細、利用期間
  • 事業利用と私用利用を分けた基準
  • 案件名、成果物名、作業内容
  • 按分率を決めた日と見直し月
  • 事業専用アカウントに切り替えた場合は切替日

会計ソフトの摘要には、「ChatGPT Plus 6月分 事業記事・顧客提案に70%利用」「Canva Pro 広告素材作成80%」のように、サービス名、利用月、業務内容、按分率を入れると見返しやすいです。

公式情報と関連記事

税務の基本は国税庁の必要経費・家事関連費の考え方を確認しています。AIツール全体の経費判断は、次の記事から戻れます。

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