こんにちは、日々法人経営とフリーランスを行ったり来たりしている新米社長です。
社長に簿記は必要かと聞かれたら、私は「簿記検定の合格は必須ではないが、簿記の考え方は知っておいたほうがいい」と答えます。
理由はシンプルで、売上、利益、資金繰り、資産、負債を見ずに経営判断を続けるのは危ないからです。この記事では、会社の規模や起業直後の状況に分けて、社長がどこまで簿記を学ぶべきかを整理します。
社長や経営者に簿記は必要か?
先日、知人からこんな質問を受けました。
まさにこのサイトを運営している私には、ピッタリの質問でした。
(なお、このサイトを運営していることはその知人は知りませんので、すごい偶然なのですが)
では、さっそく本題ですが、率直に言うと、その人の会社の規模や状況にもよるので一概には言えません。
はい、これで終わってしまっては何も後味が残らないですね。
もう少し細かく見ていきましょう。
会社の規模によって求められる社長の能力は異なる

当然のことではありますが、会社の規模によって社長に求められる能力は異なります。
ここでは以下の2つのパターンを用いて説明していきます。
- すでに組織がしっかりしている会社で社長になる場合
- 自分で起業して社長になる場合
すでに組織がしっかりしている会社で社長になる場合

すでに組織がしっかりとしている会社で社長になる場合、簿記の知識はもちろんのこと、その他の経営の知識も必要になります。
(なお、ここでは中小企業レベルの規模を想定して書いています。というのも、大企業の社長というのは私にはあまり仕事の内容が想像できないからです)
当然、そのような組織では経理周りを担当している社員もいると思うので、自分が社内の経理をすべて把握している必要はありません。
ですが、経営者として当然社内の売上や利益を把握できる目は必要ですし、利益が伸び悩んでいる事業を社内で抱えている場合、傷が深くなる前に何らかのアクションを起こす必要があります。
実際、私が以前勤めていた企業では、売上が伸び悩んでいる部署の事業に対して、社長自らどんどんツッコミを入れていました。
社長はとても行動力のある方で、そのように事業の不穏な気配を感じたらすぐに行動できる人でした。
会社の創業者でもありましたし、行動力もとてもある方でした。あと、とても明るい方です。
実際、その会社は、とある分野で業界トップクラスのシェアを築いていきました。そのようになれた一つの要因は、事業の不穏な気配にすぐにツッコミを入れられる社長の能力、そしてそれを察知できる会計スキルがあったからなのかなと思います。
少し話がそれてしまいましたが、以上のことから、簿記などの会計知識は必須だと考えます。
結論:中小企業の社長なら簿記の知識は持っているべき
会社の財務状況を常に正確に把握して、次のアクションを迅速に取れるようにするためにも簿記の知識は必須。
やはり簿記は財務状況を把握するための重要なスキルとなるため、知識は持っておいたほうが絶対に良いです。
自分で起業して社長になる場合

これは私も現在進行系で実践しているところですが、やはり、自分で起業して社長になる場合であれば簿記の知識は必須です。
もちろん、自身の会社の経理については税理士さんに依頼をしているのですが、自分でも当然事業に関するお金の流れは把握する必要があるので、簿記の知識はあったほうが良いでしょう。
というか、資産と負債の区別がつくようになったり、事業に必要な費用に対しては自信を持ってお金を使えるようになるなど、会社の出費に対しても様々な観点から物事を見れるようになり、財政面についてサクッと判断ができるようになっているような気がします。
ただ、正直に書くと、簿記よりも稼ぐ能力のほうがもっと大事です。
これは当然なのですが、簿記などの知識があれば自身の事業の内容を正確に知ることができるし、また今後の事業拡大に向けたプランも立てやすくなります。
(お金の流れがより具体的にイメージできるようになるのは、簿記を学んでよかったと思ったことの一つです)
ただ、簿記の知識を持っていても、それでお金が稼げるわけではありません。
簿記の知識よりも優先すべきことは、お金を稼ぐことです。
そのため、お金を稼げるか不安なうちは無理に簿記の勉強はせず、事業プランを練ることに時間を使って良いと思います。
簿記の知識は必要だが、簿記検定は別に必要ない
このようなことを書くと、簿記学習のサイトを運営しているくせに何を言っているのだ?と言われてしまうかもしれませんが、ここまで書いてきたように簿記の知識は会社を経営する上では必要な知識です。
ただ、当然会社を経営するためには他にも求められる能力はあります。
そもそも簿記の知識ありなしに関わらず、社長は会社をしっかりと健全に経営していく必要があります。
もちろん、そのために簿記の知識は必要だと考えているので、結果的に簿記の知識は必須となります。
結論:簿記検定自体は必須の資格ではないが、簿記の知識自体は身につけたほうが良い
簿記を学ぶために簿記検定に向けた勉強に時間を取られすぎてしまうような状況であれば、私は簿記検定合格は捨てて、簿記の知識だけでもざっくり把握しておくだけでも良いと思います。
簿記の資格についてはそこまで重要ではありませんが、簿記の知識、それ自体はとても重要です。
会社の運営をするなら、なおさら必須の知識だと思います。
そのため、もしこれから会社を経営しようとしている方で簿記を学んでみようと考えている方がいれば、まずは下記のページで簿記の基本を眺めてみることをおすすめします。
社長が最低限知っておきたい簿記の範囲
社長が最初に押さえるなら、仕訳を完璧に覚えるよりも、経営判断に直結する数字の意味を理解するほうが優先です。
- 売上、費用、利益の関係
- 現金、売掛金、買掛金、未払金などのお金の流れ
- 資産、負債、純資産の違い
- 減価償却の考え方
- 貸借対照表と損益計算書の読み方
まずは簿記3級の基礎をざっくり押さえるだけでも、税理士さんや経理担当者との会話がかなりしやすくなります。
簿記の知識を”正しく”身につけるには通信講座を受けるのが安全

下記のページでも少し書いたのですが、簿記は少し特殊な考え方をします。
関連ページ: 簿記3級に必要な学習時間は100時間?
自分の場合は誤った理解のまま起業をしてしまうリスクを無くすべく、簿記の通信講座であるクレアールを受講して簿記を学びました。結果的にこの学び方にして良かったと思います。
通信講座を選ぶ場合は、時期ごとの価格だけでなく、受講期限、質問制度、問題演習の量まで確認しておくと安心です。
独学で進めるか通信講座を使うか迷う場合は、下記の記事で判断基準を整理しています。
資料請求や申込をする前に、今の自分がつまずいている論点と、講義に頼りたい範囲を分けておくと選びやすくなります。
結論: 社長をやるには簿記の知識は必須

今回、 社長になるには簿記を勉強すべきか? という疑問に対して、自分なりに答えてきましたが、やはり簿記の知識は必須だと、書きながら改めて思いました。
大きな企業だろうと、私のようにマイクロ法人スタイルで起業をする方であろうと、会社の財務状態を把握する上で簿記の知識は重要なスキルとなります。
事業でしっかり利益を出すには、そもそも事業のお金の流れをきっちり把握する必要があります。
売上が高くても利益があまり残らないようであれば、事業のどこかを見直す必要があります。
そのような際にも簿記の知識は必須だと個人的には思います。
この記事が同じような疑問を抱く方の参考になれば幸いです。

