AI・SaaSのインボイス登録番号早見表|ChatGPT・Claude・Manus・Canvaなど12サービスの消費税と勘定科目【2026年10月】

インボイス登録番号を虫めがねで確かめる請求書と、サービスの一覧を表示したノートパソコンのイラストAI・SaaS経費

毎月のカード明細を見ていると、ChatGPT、Canva、Zoomと、海外のサービスの名前がずらりと並びます。勘定科目はいつもの通信費でいいとして、消費税の区分は1件ずつ迷うところです。

見るところは、どのサービスでも同じです。請求書の発行元が日本の会社か海外の会社か、Tから始まる登録番号が載っているか。番号があれば、国税庁の公表サイトで名前と照らし合わせます。

その結果を、一人会社でよく使う12サービスについてまとめました。

この記事の要点

  • 12サービスのうち、国税庁の公表サイトと公式の案内で登録番号を確かめられたのは10サービスです。ManusとCursorは、公式の案内で登録番号を確認できませんでした。
  • AdobeとMicrosoft(個人向けプランなど)は日本の会社が請求元です。国内の取引と同じように、請求書の登録番号を見れば足ります。
  • 海外の会社が請求元で登録番号がない場合、仕入税額控除はできません。免税事業者からの仕入れに使える80%・70%・50%・30%の経過措置も使えません。
  • 請求書に消費税が載っていない大口契約などはリバースチャージの話になりますが、簡易課税や2割特例の期間、課税売上割合が95%以上の期間は申告に含めなくてかまいません。

12サービスの早見表

登録番号は、国税庁の「インボイス制度 適格請求書発行事業者公表サイト」で確かめたものです。請求元は各社の利用規約・ヘルプの記載によります(2026年10月時点)。

サービス請求元登録番号消費税の扱いで知っておきたいこと勘定科目の目安
ChatGPTOpenAI OpCo, LLC(米国)T37001501332532025年1月1日以降の料金に消費税10%。Enterpriseなどの個別契約は一般にリバースチャージ(OpenAIヘルプ)通信費
ClaudeAnthropic, PBC(米国)T77001501343882026年4月1日から全プランに消費税10%(Anthropicヘルプ)。それより前の請求分には消費税が載っていない通信費
Manus公式の案内で確認できず公式で確認できずヘルプには「税金は決済業者(Stripe・Apple・Google)が徴収する」とだけある通信費
CursorAnysphere, Inc.(米国)公式で確認できず利用規約では、税金は原則として利用者の負担通信費(受託開発に直接使うなら売上原価も)
NotionNotion Labs, Inc.(米国)T6700150123879日本の利用者に消費税を請求。事業で使っていて消費税が請求されていなければリバースチャージ(Notionヘルプ)通信費
Microsoft 365日本マイクロソフト株式会社(個人向けプランなど)T2010401092245国内の会社。法人向けプランは独自ドメインを設定すると法人向けの契約条件に移るので、請求書の発行元を確認通信費
Google WorkspaceGoogle Asia Pacific Pte. Ltd.(シンガポール)T4700150006045オンラインで自分で申し込むと消費税を上乗せ。紙の注文書で契約するとリバースチャージ(特定商取引法に基づく表示)通信費
CanvaCanva Pty Ltd(オーストラリア)T2700150107555請求先が米国・英国以外ならCanva Pty Ltdとの契約。プラン料金は税込み(利用規約)通信費、広告に使う分は広告宣伝費
ZoomZoom Communications, Inc.(米国)T6700150118763販売先住所が日本なら、2023年10月1日以降の請求書に登録番号が載る。販売店経由は販売店の請求書を見る(Zoomサポート)通信費
Slack公表サイトの登録はSlack Technologies Limited(アイルランド)T4700150097910請求先住所が日本なら消費税がかかる。消費税が加算されていない企業はリバースチャージ(Slackヘルプ)通信費
Adobeアドビ株式会社(日本)T70107010118412025年10月3日から日本の会社が請求元に。それまではAdobe Systems Software Ireland Limited(T3700150007275)(Adobeヘルプ)通信費、広告制作に使う分は広告宣伝費
GitHubGitHub, Inc.(米国)T47001500793062024年10月1日から、カードかPayPalで払う日本の利用者に消費税10%(GitHub Changelog)通信費

勘定科目は、それぞれの記事で詳しく書いています(ChatGPT・Claude・Manus・Cursor・Notion・Microsoft 365・Google Workspace・Canva・Zoom・Slack・Adobe・GitHub)。

登録の状況や請求元の会社は、あとから変わることがあります。表は目安にして、手元の請求書と公表サイトで最終確認してください。

表を見るときに気をつけたいこと

ChatGPTは登録番号が2つある

公表サイトで調べると、OpenAIには番号が2つあります。

  • OpenAI OpCo, LLC(T3700150133253):登録日は2026年1月1日。OpenAIのヘルプが案内しているのはこちらです。
  • OpenAI, LLC(T4700150127989):登録日は2025年1月1日で、2027年1月1日に失効する予定と表示されています。

過去の請求書を見直すときは、請求書に載っている番号と発行元の名前が、どちらの組み合わせになっているかを確かめます。

Claudeは2026年4月の前と後で分ける

Anthropicは2026年2月17日に登録を受け、4月1日から消費税を上乗せしています。3月までの請求分には消費税が載っていないので、仕入税額控除の対象にはなりません。

2026年4月をはさむ期は、同じ期の中に「消費税なし」と「消費税あり」の請求が混ざります。会計ソフトの税区分も、4月分から切り替えます。

Adobeは海外の会社から日本の会社に変わった

2025年10月3日から、日本の利用者との契約はアドビ株式会社に移りました。日本の会社なので、国内の取引と同じ扱いです。

それより前の請求書の発行元は、アイルランドのAdobe Systems Software Ireland Limitedです。年払いの更新日によっては、同じ期に両方の請求書が出てきます。

Microsoft 365は契約のしかたで請求元が変わる

Microsoftのサービス規約では、日本で有料サービスを使う場合の契約先は日本マイクロソフト株式会社です。個人向けのMicrosoft 365 PersonalやFamilyはこちらに当たります。

法人向けのMicrosoft 365 Business Standardなども、独自ドメインを設定するまではこの規約が使われます。設定したあとは法人向けの契約条件に移り、その場合の請求元は公式の案内では確かめられませんでした。管理センターから請求書を開いて、発行元と番号を見てください。

販売店から買っている場合は、販売店の請求書を見ます。

ManusとCursorは公式に登録番号の案内がない

Manusのヘルプには、消費税などの税金は決済業者が徴収すると書かれているだけで、日本の登録番号の案内は見当たりませんでした。Cursorも、利用規約に「税金は原則として利用者の負担」とあるだけです。

どちらも、手元の請求書に「T+13桁」の番号と消費税額が載っているかを1枚ずつ見るしかありません。番号がなければ、仕入税額控除はできない前提で入力します。Manusの細かい扱いはManus AIの勘定科目と消費税にまとめています。

請求元と契約のしかたで消費税の扱いが変わる

表の「消費税の扱い」は、請求元と契約のしかたで3つの場合に分かれます。どれに当たるかで、会計ソフトの税区分が決まります。

日本の会社が請求元のとき

アドビ株式会社や日本マイクロソフト株式会社がこれに当たります。ふつうの国内の仕入れと同じで、登録番号の載った請求書を保存すれば仕入税額控除ができます。

海外の会社が、自分で申し込める形で売っているとき

ChatGPT、Claude、Canvaのように、だれでもカードで申し込めるサービスは、税金の世界では「消費者向け電気通信利用役務の提供」と呼ばれます。

国税庁のインボイスQ&A(問103-3)では、この場合に仕入税額控除を受けるには、売り手の海外の会社から受け取った適格請求書の保存が必要とされています。

登録していない海外の会社からの分は、仕入税額控除ができません。免税事業者などからの仕入れに使える「80%・70%・50%・30%を控除できる経過措置」も、ここでは使えないとされています。

少額特例のほうは使えます。一定規模以下の事業者が、2029年9月30日までに行う税込1万円未満の仕入れなら、帳簿の保存だけで控除できる仕組みです。月額のAIツールの多くはこの金額に収まるので、対象になる事業者かどうかはインボイス少額特例の記事で確かめてください。

請求書に消費税が載っていない大口・企業向けの契約

ChatGPTのEnterprise契約や、Google Workspaceを紙の注文書で契約した場合などは、請求書に消費税が載りません。受け取った側が自分で消費税を計算して申告する「リバースチャージ方式」の対象になります。

もっとも、一人会社や個人事業主の多くは、実際には何もしなくてかまいません。国税庁の説明では、次の期間は当分の間、この取引は「なかったもの」とされます。

  • 一般課税で、課税売上割合が95%以上の期間
  • 簡易課税を選んでいる期間
  • 2割特例を使っている期間

免税事業者も申告は不要です。リバースチャージを申告するのは、一般課税で課税売上割合が95%未満の期間だけです。海外のサービスの税区分の考え方は、海外SaaSの消費税区分にもまとめています。

スマホのアプリから課金したとき

iPhoneやAndroidのアプリの中で課金した場合は、話が少し変わります。2025年4月1日から「プラットフォーム課税」が始まり、App Store(iTunes株式会社)やGoogle Play(Google Asia Pacific Pte. Ltd.)が、サービスを提供したものとみなして消費税を申告しています。

同じChatGPTでも、ブラウザで申し込んだ分とアプリで課金した分では、領収書の発行元が変わることがあります。アプリで払った分は、アプリストアの購入履歴から領収書を開いて確かめます。

仕訳の例

税抜経理の一人会社が、法人カードで払ったときの例です。金額は説明用です。

登録番号のある海外サービスで、請求書に消費税が載っている場合。

借方金額貸方金額
通信費3,000未払金3,300
仮払消費税300

登録番号のない海外サービスで、少額特例も使わない場合。仮払消費税は立てず、全額を費用にします。

借方金額貸方金額
通信費3,300未払金3,300

ドル建てのサービスは、カード明細の円の金額で記帳し、請求書の円建ての消費税額も一緒に保存しておくと、あとで照らし合わせやすくなります。

会計ソフトには支払先ごとに税区分を決めておく

サービスが増えてくると、毎月1件ずつ税区分を考えるのは大変です。最初に一度だけ、この表のように「支払先・登録番号・税区分」を決めておき、会計ソフトの取引先や自動仕訳のルールにそのまま登録しておくと、月の締めが早くなります。

見直すのは、請求元が変わったとき(Adobeのように)と、消費税が上乗せされ始めたとき(Claudeのように)だけで済みます。

支払先ごとの税区分を会計ソフトに登録しておきたい方へ

freee会計やマネーフォワード クラウドで、カード明細の取り込みと税区分の見直しを同じ画面でできるか、無料期間で比べてみてください。

まとめ

AI・SaaSの消費税は、請求元が日本の会社か海外の会社か、海外なら登録番号があるかで決まります。12サービスのうち10サービスは登録番号を確かめられましたが、ManusとCursorは公式の案内が見つかりませんでした。

請求元や登録の状況は変わることがあるので、年に一度、決算の前にこの表と手元の請求書を見比べておくと安心です。登録番号の確かめ方はインボイス登録番号の確認方法、生成AIツールの勘定科目は生成AIツールの勘定科目一覧にまとめています。

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