前払金について
商品の受け渡しの前に予め手付金などの金銭を授受する場合があります。
このケースではまだ商品の受け渡しが行われていないので、仕入や売上では計上せずに、前払金・前受金として処理します。
前払金は資産の勘定科目
前払金は資産の勘定科目です。
前払金は増加したら借方に、減少したら貸方に記入します。
前払金勘定を用いた仕訳の例
- 10月1日 – 商品¥100,000を仕入れる約束をして、代金の一部¥20,000だけ手付金として先に現金で渡した。
- 10月15日 – 10月1日の商品を実際に仕入れ、代金のうち¥20,000は先に支払った手付金として充当し、残額は掛けとした。
| – | 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|---|
| 10月1日 | 前払金 | 20,000 | 現金 | 20,000 |
| 10月15日 | 仕入 | 100,000 | 前払金 買掛金 | 20,000 80,000 |
前払金はサブスクリプションの年間契約などでも使われる

前払金という勘定科目は、例えばサブスクリプションで年間契約をした場合、利用期間が翌年1月をまたいで契約しているような場合、翌年1月以降の利用分は前払金として処理することがあります。
そのため個人事業主(フリーランス)の方などでも確定申告の時期に利用していたソフトウェアの利用料金について、サブスク年間払などで契約していた場合などに登場する可能性のある勘定科目です。
実際に私もフリーランスとしての確定申告の時期に前払金は登場したりしています。
意外と普段事業を行っていて馴染みのある勘定科目の一つだと個人的には思うので、事業を行っている方、特にサブスクで年間契約などした際に出てくる可能性のある単語だなと覚えておくと良いいかもしれません。
前払金と前払費用の違い
前払費用は継続的なサービスを先に支払ったとき、前払金は商品や役務の提供を受ける前に代金を先払いしたときに使うことが多い科目です。
判断基準
| ケース | 考え方 | 主な勘定科目 |
|---|---|---|
| 家賃・保険料・サブスク | 期間に応じてサービスを受ける | 前払費用 |
| 商品や備品の手付金 | まだ商品を受け取っていない | 前払金 |
| 外注費の着手金 | 契約内容と納品状況で判断する | 前払金、前払費用 |
仕訳例
年額12万円のクラウドサービスを先払いし、決算で翌期分を6万円残す場合です。
| タイミング | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|---|
| 支払時 | 通信費 | 120,000 | 普通預金 | 120,000 |
| 決算整理 | 前払費用 | 60,000 | 通信費 | 60,000 |
実務メモ
- 期間対応なら前払費用、未納品の代金なら前払金と考える
- 金額が大きい支出は契約書や請求書の対象期間を確認する
- 勘定科目よりも、翌期以降に対応する金額を分ける意識が大切
