こんにちは、日々会社と個人事業主での事業を行ったり来たりしている新米社長です。
この記事では、一人会社が決算前にやっておきたい「決算予備手続き」を、実務で使うチェックリストとして整理します。
ここでいう決算予備手続きは、税額を自分で確定させる作業ではありません。申告や税理士相談の前に、試算表、銀行明細、カード明細、請求書、領収書、未入金、未払、固定資産などをそろえ、決算整理に入れる状態へ近づける作業です。
決算予備手続きでやること
簿記学習で出てくる決算予備手続きは、決算整理前試算表、棚卸表、決算整理事項の確認といった流れで説明されることが多いです。一人会社の実務では、そこに「資料を探す」「残高の理由を説明できるようにする」という作業が加わります。
| 確認するもの | 見るポイント | 関連記事 |
|---|---|---|
| 試算表 | 現金、預金、売掛金、未払金、役員貸借が不自然に残っていないか | 試算表で経費漏れを見る |
| 銀行明細 | 月末残高、入金、振込、税金納付、引落の説明ができるか | 法人口座明細の保存 |
| カード明細 | 領収書、請求書、未払金、私用支出の混入がないか | 法人カード月次締め |
| 売掛金 | 未入金、入金遅れ、消し込み漏れ、請求書番号が追えるか | 売掛金の入金確認 |
| 年払い・前払い | SaaS、保険、家賃などで対象期間が翌期にまたがらないか | 年払いSaaSの前払費用 |
| 固定資産 | 10万円、20万円、30万円、40万円の判断を税理士へ確認するか | 10万円・20万円・40万円の経費判断 |
簿記3級の考え方から確認したい場合は、先に決算整理と決算予備手続きの学習まとめを読むと、用語の位置づけをつかみやすいです。
最初に試算表と残高を見る
決算前にいきなり領収書を探し始めると、作業が広がりすぎます。まずは会計ソフトの試算表を開き、残高が残る科目から確認します。
- 預金残高が銀行の月末残高と合っているか
- 売掛金に入金済みの請求が残っていないか
- 未払金や未払費用にカード引落済みの取引が残っていないか
- 役員借入金、役員貸付金の増減理由を説明できるか
- 仮払金、仮受金、立替金のまま残っている取引がないか
残高を見てから資料を探すと、「何を探すべきか」がはっきりします。試算表の見方が不安な場合は、貸借対照表の読み方や損益計算書の読み方もあわせて確認します。
証憑を取引の順番で集める
証憑は、領収書だけをまとめるより、取引の流れに沿って集める方が抜けを見つけやすいです。一人会社では、銀行、カード、請求書、メール、SaaS管理画面を同じ順番で確認します。
| 順番 | 探す資料 | 見落としやすいもの |
|---|---|---|
| 1 | 銀行明細、振込控え、税金納付控え | 税金、社会保険、大口振込、返金 |
| 2 | 売上請求書、入金履歴、契約書 | 月末請求、入金遅れ、キャンセル |
| 3 | カード明細、領収書、注文履歴 | Amazon、Apple、Google、SaaSの年払い |
| 4 | 家賃、保険、サーバー、サブスク契約 | 前払費用、未払費用、対象期間のずれ |
| 5 | 10万円以上の備品、PC、周辺機器 | 固定資産、少額減価償却資産、消耗品費の判断 |
電子取引で受け取った請求書や領収書は、紙に印刷するだけで終わらせず、電子データとして保存する前提で考えます。カード明細と領収書の突き合わせは、カード明細と領収書の照合で流れを確認できます。
決算整理前にメモする項目
決算整理仕訳そのものは、会社の状況や税務判断によって変わります。自分で無理に結論を出すより、気になる点をメモして相談できる状態にしておく方が安全です。
- 年払いSaaSや保険料で、翌期にまたがる期間がある
- 売上は発生しているが、入金が翌期になる
- 外注費、税理士報酬、通信費などで請求書だけ先に来ている
- PC、スマホ、机、カメラなど、金額の大きい備品を買った
- 社長個人カードや個人口座で会社経費を払った
- 役員貸付金、役員借入金の残高が増えている
決算整理仕訳の考え方は一人会社の決算整理仕訳、税理士へ渡す資料の形は税理士に渡す決算資料チェックリストで確認します。
税理士へ渡す前の確認
税理士に依頼する場合でも、資料の不足や残高の説明が曖昧だと、確認の往復が増えます。次の形まで整えておくと、相談しやすくなります。
| 渡すもの | 整えておくこと |
|---|---|
| 試算表 | 未処理、仮勘定、説明できない残高に印を付ける |
| 銀行・カード明細 | 対象期間が事業年度をカバーしているか確認する |
| 売上資料 | 請求書、入金、未入金を同じ一覧で見られるようにする |
| 経費証憑 | 月別またはサービス別に探せる状態にする |
| 相談メモ | 判断に迷う取引、固定資産、税金、役員貸借をまとめる |
毎年この作業が重い場合は、会計ソフトの連携、証憑添付、税理士共有のしやすさを見直すタイミングです。比較するときは、一人会社の会計ソフト比較チェックリストや会計ソフト無料体験チェックリストで、決算前の確認が楽になるかを見ます。
参考にした公式情報
この記事では、帳簿書類の保存や電子取引データの保存に触れる部分について公的情報を確認しています。税務上の処理は、契約内容、金額、消費税の状況、会社の方針で変わるため、判断に迷うものは税理士へ確認してください。
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決算前の総点検、月次経理、証憑保存の記事をつなげて読むと、決算予備手続きの作業を分解しやすくなります。
